ニュース

2014年06月02日

日本糖尿病学会アクションプラン「DREAMS」で糖尿病解決先進国

キーワード
医療の進歩
第57回日本糖尿病学会年次学術集会
 第57回日本糖尿病学会年次学術集会が、5月22日〜24日に大阪国際会議場などで開催された。日本糖尿病学会理事長の門脇孝氏は、2010年に提唱した「DREAMS」の直近の2年間の活動を理事長声明で発表し、「糖尿病臨床と研究のさらなる発展」を実現し、「糖尿病解決先進国を目指す」と呼びかけた。

 「第2次対糖尿病戦略5ヵ年計画」にもとづく日本糖尿病学会のアクションプランである「DREAMS」では、具体的な目標が掲げられている。次の6項目の頭文字をとり「DREAMS」と命名された。
(1)糖尿病の早期診断・早期治療体制の構築(Diagnosis and Care)
(2)研究の推進と人材の育成(Research to Cure)
(3)エビデンスの構築と普及(Evidence for Optimum Care)
(4)国際連携(Alliance for Diabetes)
(5)糖尿病予防(Mentoring Program for Prevention)
(6)糖尿病の抑制(Stop the DM)

 このうち早期診断・早期治療体制の構築(D)としては、HbA1c値と血糖値による1回の検査で診断を可能にした診断基準の改訂、HbA1c測定値の国際標準化(NGSP値への統一)、合併症予防のための多くの糖尿病患者における血糖管理目標値をHbA1c7%未満とし、Patient-centered approachを強調した血糖コントロール目標の改訂(6%未満、7%未満、8%未満の3段階)、熊本宣言2013(「Keep your A1c below 7%」)による啓発活動などを行った。

 研究事業(R)と人材の育成としては、アンケート調査による日本人糖尿病の死因に関する研究、糖尿病治療に関連した重症低血糖の調査研究、膵・膵島移植に関する調査研究などを計画していり。また、日本癌学会と共同で「糖尿病と癌に関する委員会」(委員長:春日雅人氏)を立ち上げ、「アンケート調査による日本人糖尿病の死因に関する研究委員会」(委員長:中村二郎氏)では2000〜2010年に3万6243例の患者が登録され、近くその集計結果が発表される。

 「東日本大震災から見た災害時の糖尿病医療体制構築のための調査研究」(委員長:佐藤謙氏)からは今年3月、『糖尿病医療者のための災害時糖尿病診療マニュアル』が刊行された。「食事療法に関する委員会」(委員長:宇都宮一典氏)からは食事療法に関する日本糖尿病学会の提言を行い、適正な食事療法の普及を促した。

記事全文は...糖尿病リソースガイドをご覧ください

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

play_circle_filled 記事の二次利用について

このページの
TOPへ ▲