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2020年04月08日

糖尿病の早い段階から「動脈硬化」に対策 日本食が中心の「The Japan Diet」

 

 日本動脈硬化学会は、動脈硬化を知り予防するのに役立つ食事として、日本食を中心とした食事スタイルである「The Japan Diet」を提唱している。
 毎食で「主食」「主菜」「副菜」「汁」を揃えることがポイントとなる。
動脈硬化に対策するための食事スタイル
 日本動脈硬化学会は、動脈硬化予防に役立つ食事として、日本食パターンの食事「The Japan Diet」を提唱している。この「The Japan Diet」を参考にして、医師や管理栄養士と相談しながら食事療法に取り組むことを呼びかけている。

 動脈硬化は、糖尿病の早い段階から進み、内臓に脂肪がたまる内臓脂肪型肥満やメタボリックシンドロームとも関連が深い。

 糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満などは、動脈硬化が進むことによって起こる狭心症、心筋梗塞、脳卒中、腎臓病、閉塞性動脈硬化症(下肢の動脈硬化)などを引き起こしたり、進めたりする。

 不健康な食事や運動不足などの生活スタイルを見直すことで、動脈硬化を改善できる。早期から動脈硬化に対策することが求められている。

 医師に「動脈硬化のリスクが高い」と言われたら、まず食事を改善することが重要だ。
食事のポイントは5つ
 「The Japan Diet」とは、和食(日本人の食文化)を中心とした、日本動脈硬化学会が勧める動脈硬化予防のための健康的な食様式(食事スタイル)。65歳未満の人を対象としている。

 具体的に次の食事スタイルを推奨している――。

その1控えたい食品
脂身の多い肉(霜降り肉、ひき肉、鶏皮など)、動物脂(牛脂、ラード、バターなど)、肉加工品(ベーコン、脂の多いハム、ソーセージ)、果糖などを含む加工食品(清涼飲料、菓子)、アルコールを控える
その2積極的に摂りたい食品
魚(とくに青背魚)、大豆・大豆製品(納豆、豆腐、高野豆腐)、緑黄色野菜を含む野菜、海藻、キノコ、コンニャクを積極的に摂る
その3増やしたい食品
精製された穀類(白米、小麦粉)を減らし、未精製穀類や雑穀(玄米、七分づき米、麦飯、雑穀、ライ麦パン、全粒粉パン、ソバ)を増やす
その4適度に摂りたい食品
甘味の少ない果物、乳製品を適度に摂る
その5減塩
塩を減らし薄味にする

 この食事スタイルに沿っていれば、和食以外の料理や味付けでも、「The Japan Diet」と同様の効果が期待できる。
「主食」「主菜」「副菜」を揃えることが基本
 朝・昼・夕の食事では、「主食:炭水化物」「主菜:タンパク質」「副菜:ビタミン、ミネラル、食物繊維」「汁」を揃えることが大切。減塩して薄味にすることも必要だ。

 外食時、コンビニやスーパーなどで弁当や総菜を買うときも同じように考えて選ぶ。

 1日の摂取エネルギー量は、体重や活動量の程度によってそれぞれの人で異なる。さらに、血中のLDLコレステロール値やトリグリセライド(中性脂肪)値によっても変わってくる。

 「The Japan Diet」では、医師から指示されたエネルギーやそれぞれの栄養素を過不足なく摂るために、1日にどのような食品をどれだけ食べたらよいかという目安を、医師・管理栄養士から教えてもらうことを推奨している。

 日本食パターンを基本として、動脈硬化について理解し予防・改善するのに役立つ「The Japan Diet」は、日本動脈硬化学会の公式サイトから無料でダイジェスト版をダウンロードできる。

一般社団法人 日本動脈硬化学会
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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