ニュース
2020年04月30日
「糖尿病標準診療マニュアル」第16版(一般診療所・クリニック向け)を公開
- キーワード
- 医薬品/インスリン 糖尿病の検査(HbA1c 他)
日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会
一般社団法人 日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会(代表理事:野田光彦・国際医療福祉大学市川病院 糖尿病・代謝・内分泌内科 病院教授)は、「糖尿病標準診療マニュアル」第16版(一般診療所・クリニック向け)を公開した。無料でダウンロード・印刷できる。
EBM手法による実践的なマニュアル
「糖尿病標準診療マニュアル」(一般診療所・クリニック向け)は、2010年3月11日に初版が公開され、それ以降改訂が進められ、今回が第16版となる。
同マニュアルは、「糖尿病治療のエッセンス」(日本糖尿病対策推進会議)、「糖尿病治療ガイド」(日本糖尿病学会)、「糖尿病診療ガイドライン」(日本糖尿病学会)との併用を推奨するもので、それらへの橋渡しとなることを目的としている。
また、同マニュアルは個々の臨床状況での理論・経験にもとづく医師の判断を拘束したり特定の方向付けを強制したりするものでなく、参考となる診療補助情報として活用されるべきものとしている。
治療目標については、絶対的な目標値ではなく、個々の症例で適切な値を設定することを重視し、具体的な基準を示している。糖尿病の治療の流れについて、ステップ1からステップ4の段階に分けて提示。薬剤選択について、現時点での血管合併症・低血糖に関するエビデンスの量と質に優れる薬剤を優先し具体的に示している。
糖尿病による合併症を予防するために、生涯を通じての適切な管理・治療および自己管理の教育・支援が重要であること、そのためには、かかりつけ医と糖尿病専門医および糖尿病療養指導士(看護師・管理栄養士・臨床検査技師・薬剤師・理学療法士)などとの連携によるチーム医療の継続が必要とされることを述べ、医師は質の高いエビデンスを選択し、患者の意向と状況を加味して治療方針を個別化することが望ましいとしている。
一般社団法人 日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会
作成:一般社団法人日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会 糖尿病標準診療マニュアル作成委員会
公開日:2020年4月1日(第16版の使用は2021年3月31日まで)
公開日:2020年4月1日(第16版の使用は2021年3月31日まで)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
医薬品/インスリンの関連記事
- 週に1回注射のインスリンが糖尿病治療を変える 注射回数を減らせば糖尿病の人の負担を減らせる
- 幹細胞由来膵島療法により1型糖尿病患者がインスリン不要に 新たな治療法の可能性
- 糖尿病治療薬の「GLP-1受容体作動薬」は注目されている薬 美容・ダイエットを目的とした適用外使用に対し注意喚起
- 【座談会】先生たちのSAP体験談 ~ご自身のこと、患者さんのこと~
- 高血圧と悪玉コレステロールの組み合わせは最悪 心筋梗塞や脳卒中のリスクが2倍に 糖尿病の管理も大切
- 8つの健康的な生活スタイルで糖尿病リスクを最小に 生活改善は薬よりも効果が高い 人生をより充実させるために
- ウクライナの糖尿病患者さんを救いたい 世界で糖尿病とともに生きる人は5億人超 世界糖尿病デー
- 「妊娠糖尿病」をこうして予防・改善 妊娠中に血糖が上がるとなぜ悪い? どの女性にもリスクが
- 植物油が食後の血糖上昇をゆるやかに リノール酸やαリノレン酸の効果 糖尿病の治療への応用に期待
- 糖尿病の人は「アルコール」にご注意 適度な飲酒は健康的 連休中に飲みすぎないための7ヵ条