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2007年04月06日

森林浴ができる認定ウォーキングロード

キーワード
運動療法
 一面に緑が覆い、木々や土が香る森林での運動は、からだとこころをリラックスさせてくれる。「森林でのウォーキングは特にリラックス効果が高い」という人は多い。
 ウォーキングは手軽に取組める運動で、糖尿病の運動療法として勧められているが、長く続けていると飽きこともある。たまに遠出をしてウォーキングに変化をもたせてみてはどうだろう。
ウォーキングと森林浴
 森林でのウォーキングに心身の健康を維持する効果が期待できるという考え方から、近年、中高年者を中心に、森林浴をしながらウォーキングを楽しむ人が増えている。背景に現代社会でストレスが大きな問題になっており、さまざまなストレス解消方法が求められていることがある。

 日本では1980年代に、林野庁が健康・保養に国内の森林を活用することを提唱し、「森林浴」という言葉を使い始め、一般に知られるようになった。

 森林浴の効果について、客観的で科学的な調査に基づく効能評価と、療法メニューの確立が求められているが、現状では十分に解明されていない。そこで同庁は2004年3月に、森林浴の効能を医学的に解明することを目指し、産学官連携による「森林セラピー研究会」を発足した。

森林セラピー®とウォーキングロード

森林浴ができる全国の森林の地図や写真が紹介されている。

3月に新たに認定された「森林セラピー基地」は、山形県 小国町、長野県 上松町、長野県 飯山市、長野県 信濃町、長野県 佐久市、山口県 山口市、宮崎県 日之影町にある。
「ウォーキングロード」は、岩手県 岩泉町、長野県 南箕輪村、高知県 津野町にある。

詳しくは森林セラピーポータルへ。

 森林セラピー研究会は、森林の地形や自然を利用した医療、リハビリテーション、カウンセリングなどを指す「森林セラピー®」を提唱している。さらに健康増進に向けた森林の活用、森林浴にかかる効能を医学的に解明し、国民への普及を図ることを目標に活動している。

 同研究会は「森林セラピー®基地」をつくる構想を進めており、3月に全国16ヵ所の候補の中から、新たに11ヵ所を森林セラピー®基地に、3箇所をウォーキングロードとして認定した。

 認定にあたり心拍変動・血圧・脈拍の測定、ストレスが多いと濃度が上がるとされる唾液中コルチゾール、アミラーゼの測定などを行った。認定された森林では、いずれも有意に改善がみられたという。さらに、宿泊施設などの整備、交通や立地条件も検討した。

 認定された森林では、道が整備されており安全にウォーキングを行えることや、休憩所などが配置されていることが確かめられてある。国土緑化推進機構が公開している「森林セラピーポータル」には、周辺地図やモデルコース、見所や写真などが紹介されている。

森林セラピー研究会

 糖尿病の合併症、特に増殖網膜症など進行性の網膜症、進行した腎症、自律神経障害がある場合には、運動がかえって症状を悪化させることがある。
 糖尿病患者が運動を行うにあたり、注意すべきことがないかを主治医に相談し、メディカルチェックを受けることが大切。
 運動療法について下記ページで詳しく解説している。
 糖尿病セミナー-運動療法のコツ(1) [基礎]

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[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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