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2008年01月21日

菓子パンや総菜パンも低エネルギーに

キーワード
食事療法
 最近は菓子パンや総菜パンでも、エネルギーや栄養バランスを配慮した商品が出てきた。低エネルギーの加工食品は増えている。

 菓子パンや総菜パンはエネルギー(エネルギー量)が多い。コンビニエンスストアなどで売られている一般的な菓子パンや総菜パン1個当たりのエネルギー量は200kcalから500kcalある。指示エネルギー量が1,600kcalの人では、菓子パン2個で1日の半分をとってしまうこともある。

 こうした加工食品はほとんどは砂糖などの炭水化物を多く含み、脂肪も少なくなく1個で20g近く含まれる商品もある。こうした食品を知らずに食べすぎると、血糖や血液中の中性脂肪が高くなりやすいなど、糖尿病の食事療法を行っている人では注意が必要だ。

菓子パン1個あたりのエネルギー量(kcal)
 エネルギー脂質
あんぱん280-500kcal12-20g
クリームパン250-350kcal9-12g
ジャムパン250-450kcal6-9g
チョココロネ200-400kcal11-18g
メロンパン300-450kcal6-16g
カレーパン300-400kcal9-20g
コロッケパン300-500kcal15-20g
ドーナツ120-350kcal6-18g
国内の主要なコンビニエンスストア、
パン製造・販売企業が公表している
栄養成分表および五訂日本食品標準
成分表を基に作成。

「食物繊維もうれしいパン」
 エネルギー
平焼きツナパン164kcal
ハム&チーズ190kcal
ハム&エッグ175kcal
クリームパン183kcal
チョコクリームパン176kcal
あんぱん209kcal
チョコスティック 5本入り98kcal
メープルスティック 5本入り99kcal
 菓子パンや総菜パンなどの加工食品は、一見してどのような食材が使われているのが分からず、エネルギー量などの目安がつきにくい。食品のパッケージに栄養成分の表示がある場合は、食べる前にエネルギー、脂質、ナトリウムなどの栄養成分表示を確かめておきたい。
低エネルギー食品が増えている
 最近は菓子パンや総菜パンでも、エネルギーや栄養バランスに配慮した商品が出てきた。今春からメタボリックシンドローム(内臓脂肪型肥満)をターゲットにした健診・保健指導が始まるなど、2型糖尿病など生活習慣病の対策が広がっており、スーパーやコンビニエンスストアでも対応が必要とされていることが背景にある。

 ユニー、ユーストア、サークルKサンクス、伊藤忠商事、ファミリーマートの5社は今月、低エネルギーの菓子パンや総菜パン10種類を共同開発し、「このおいしさでこのエネルギー! 食物繊維もうれしいパン」として発売した。

 小麦粉の一部を食物繊維に置換し、砂糖、脂肪を減らし、新しい発酵種を使い食感や味を落とさず低エネルギーにしてある。例えば、新商品の「クリームパン」(125円)はエネルギー量を183kcalに抑え、食物繊維は4.0g含まれている。「ハム&エッグ」(135円)は175kcal、食物繊維は3.8g。

 甘みなどの刺激を抑え食感にも工夫してあるようだ。全国の7,000店以上の小売りチェーン店で販売している。

 その他にも、コンビニエンスストアで食事バランスガイドを参考に弁当を開発した例などがある。健康志向の食品は今後も増えそうだ。外食の頻度が高く指示エネルギー量より多くとりやすいという人は、新しく出てきた加工食品や外食のサービスを上手に利用するのも有効かもしれない。

関連ページ
食事療法のコツ(1) 基礎(糖尿病セミナー 02)
食事療法のコツ(2) 外食(糖尿病セミナー 21)

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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