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ルワンダの糖尿病事情(1)ルワンダ糖尿病協会を訪ねて

2013年04月
ルワンダという国

 「ルワンダ」といっても、多くの日本人の方々には、馴染みのない国名だと思います。
 1994年に大虐殺事件が起きた国と言われれば、思い出す方も多いかもしれません。日本でも映画「ホテル・ルワンダ」が公開され、ご覧になった方もいらっしゃると思います。

 ルワンダは、東アフリカにある内陸国で、面積は26,338キロ平方メートルと長野県と新潟県を合わせたくらいの大きさです。総人口は約1,100万人で、うち約65%は農業従事者で1日1ドル以下での生活を送っています。

 2012年にルワンダへ行き、現地の糖尿病関係者とお会いする機会を得ました。
出発前に、ナイロビに住む日本人仲間から情報を得ていたのですが、現在のルワンダは、とても治安が良く、人々は親切で、緑豊かな美しい国と言っていました。


ルワンダ糖尿病協会を運営するクリスピン・ギョマさん(左)と協会専属医師のクロード先生(右)

 月に一度、大抵、土曜日になりますが、国民奉仕の日というものが設けられており、全ての国民は自分の仕事を休み、街や道路の清掃を中心とした奉仕活動を行わなければなりません。アフリカでは珍しく車検制度があるため、所謂、途上国では普通に見られるポンコツ車状態の整備不良車は走っていません。道路端にキオスクも屋台も無いのは、衛生上の理由で政府が禁止しているそうですが、国民性としては、どこか日本人に似ているのかもしれません。



ルワンダ糖尿病協会

 ルワンダ糖尿病協会は、1型糖尿病患者(病歴約20年)であるフランシス・ギショマさんが建設関係の仕事で成功し、その資産をもとに1997年に同協会を設立しました。


今回の訪問で、色々とお世話をしてくださった、協会事務担当のアン・メリーさん。シングルマザーとして2人の子供を育てながら、週末に隣国ウガンダにある大学院にバスで通学し修士号を取得したという大変な努力家です。

 ギショマさんは、現在透析治療と心臓の合併症を起こしたため娘さんが住むフランス・パリで療養生活を送っています。私が同協会を訪ねた日は、パリの病院で心臓の手術を受けたそうです。 そのため、現在は息子のクリスピンさんがルワンダ糖尿病協会の運営しています。クリスピンさんは、アルバイトで大学の教職に就く傍ら、他にもいくつか仕事を掛け持ちしルワンダ糖尿病協会の運営を支えています。

 ルワンダ糖尿病協会内で食料雑貨店の経営、農業をしながら食料を賄い、余剰生産物を販売することで費用を捻出するほか、ルワンダの保健省、国際糖尿病連合(IDF)、インスリン・ズム・レーベン・ドイツ(IZL)といった欧米の団体からも、金銭的・物的・スタッフ研修などの支援を受けています。 また、この協会には医師・看護師・臨床検査技師・糖尿病エデュケーター・理学療養師・事務職といった様々なスタッフがいます。

 2012年10月現在、同協会の患者リストに登録されているのは、1型糖尿病患者約760名(全員25歳以下)、2型糖尿病患者約20,000名です。



協会が運営している雑貨店。自分たちで栽培した農作物を販売しています。

(左)提携先であるインスリン・ズム・レーベン・ドイツの紹介がされています。
(右)冷蔵庫内には寄付されたインスリンが保管されています。

ルワンダ糖尿病協会が管理している患者のファイルとカルテ

(左)診療所の壁にはケニアでもよく見かける糖尿病のポスターが貼ってありました。
(右)公用語でもあるフランス語で書かれたポスター。


ルワンダの糖尿病事情(2)へ続く


©2013 森田繰織
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