ニュース
2013年08月12日
アスリートに習う健康的な体重と筋肉を維持する秘訣
- キーワード
- 運動療法
運動は続けることが大切
健康状態を保つという意味でも、運動は定期的に、持続的に行うことが必要だが、気温の高い夏や、寒い冬には動けなくなってしまう人が多い。運動は続けることが大切なので、屋外で運動するのが難しいときは、屋内で運動をするなど工夫することが必要だ。
流行している食事法に飛びつかない
運動を安全・効果的に続けるために必要なのは、基本栄養素である炭水化物、タンパク質、脂質をバランスよくとること。これができていれば、一時的に流行している食事法を取り入れる必要はない。
必要以上に厳格にカロリー制限を行ったり、炭水化物やタンパク質などの特定の栄養素を極端に制限する食事を続けると、結果として痩せづらくなったり、運動するのに必要な栄養素を十分に摂取できなくなるおそれがある。また、体重減少に成功したとしても、運動時の疲労感が増大したり、ストレスが増したりする。これは、運動を続けてパフォーマンスを高めるうえで、良い状態はない。
「健康的な体重を維持し、運動のパフォーマンスを最適化するためには、いくつかの戦略があります。運動をしているからといって、高カロリーの食事をとったり、体の負担になりやすい高GIの食事をすることは勧められません。低GIの食事を実際にとるために、野菜や果物を多くとり、全粒穀類、低脂肪の肉や魚、低脂肪乳類を積極的に取り入れることが大切です」と、マナー教授は話す。
「糖質の多い高カロリーのスポーツ飲料や炭酸飲料は避けるべきです。また、オレンジジュースとオレンジそのものがあった場合には、オレンジを摂取した方が良いのです。その理由は、カロリーが同じだったとしても、オレンジジュースでは食物繊維を摂取できないからです。生のオレンジをなるべく皮ごと食べると、食物繊維を多く摂取できます」(マナー教授)。
重要なのは、運動やスポーツをしているからといって、食事の量を急に増やすのはかえって逆効果だということだ。目安としては、お皿の半分を野菜と果物を、残る半分を穀物と蛋白質で埋めて、乳製品などの飲み物も添えることだという。マナー教授は、野菜、果物、全粒粉、蛋白質、乳製品の食品群をバランス良くとることを奨励している。
Athletes need to be careful to monitor diet, weight to maintain muscle mass(オレゴン州立大学 2013年7月23日)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
運動療法の関連記事
- 座ったままの時間が長いと糖尿病や死亡のリスクが上昇 ウォーキングなどの運動はいつ行うと良い?
- 気候変動による気温上昇が糖尿病リスクを高める エアコンを効果的に使い高温によるリスクを減少
- 子供の頃から肥満対策が必要 学校で座りっぱなしの時間が減ると子供の肥満は改善 糖尿病を予防
- 糖尿病にきく運動 ウォーキングと筋トレを組み合わせると効果的 メンタルヘルス改善にも役立つ
- 糖尿病とともに生きる人の寿命は延びている 自分らしく長生き いますぐ取り組むべき「8つの生活スタイル」
- 糖尿病の人にはストレス対処法が必要 「マインドフルネス」がストレスや燃え尽き症候群から守る
- 健康的な食事が老化を遅らせ認知症リスクを低下 運動も効果的 糖尿病の人は認知症リスクが高い
- 「温泉」が腸内細菌に良い影響 九州大学が泉質によって異なる健康効果を発見 糖尿病の人にも温泉療法は良い
- 「歩数計・活動量計」を持ち歩いて糖尿病を改善 簡単な方法で身体活動を高められる 高齢者の介護予防にも有用
- 運動でメンタルヘルスを改善 すべての運動にうつ病を軽減する効果が ウォーキング・ヨガ・ダンス・筋トレを調査