代表幹事挨拶
糖尿病の予防と治療 ―その向上を目指して―

2016年10月 公開


糖尿病治療研究会代表幹事 池田 義雄

 昭和55年(1980)に発足した糖尿病治療研究会が最初に取り組んだのは「運動療法」。そして年10回の研究会を重ねその成果はプロシーディングや昭和59年(1984)に当研究会によって創刊された「プラクティス」に掲載してきました。その後糖尿病療養指導士の制度が発足した平成11年(1999)からは、アボットジャパンとの共催による「医療スタッフのための糖尿病セミナー」の開催,更には平成13年(2001)からは「We are up for Self Care Award」の制定をして糖尿病の医療の現場に携わっているスタッフに向けて多くの貢献をしてきました。

 以上に加えて当研究会が発足から25年を迎えた平成16年(2004)、「糖尿病情報BOX&Net.」((株)三和化学研究所)の刊行に際して企画・監修で協力するとともに、これと連動する形で糖尿病治療研究会としてのウェブサイト(http://www.dm-net.co.jp/rgtd/)を開設。平成21年(2009)には「シーズナルポスト」(提供:科研製薬(株))を、そしてこれの閉刊後はDiabetes Complication Topics の年2回発行に向けての企画・監修を行ってきています。このようなメディアによる情報提供とともに、本研究会の発足30周年記念事業としては「糖尿病リソースガイド」(web版)の提供を、更には「糖尿病3分間ラーニング」の監修を行うなど多彩な活動を展開しています。

 糖尿病治療研究会が「プラクティス」を創刊した際の巻頭言は「今、なぜ“プラクティス”なのか」でした。この中で目指したところは「糖尿病の診断、治療、管理並びに患者教育、生活指導などについて、その名の如くプラクティカルな内容に徹した研究や情報の提供を目指します。同時にメディカル、コメディカルスタッフのための経験交流の広場となることも願っています。」でありましたが、この理念は脈々と受け継がれて今日に至っています。

 そして本年、SMBG研究がスタートして40年、SMBGの健保適用から30年の節目に際して、10月8日を『糖をはかる日』」と定め、広く啓発活動を行うことに致しました。この背景には、近年、「糖」に関する関心が高まり、特定保健用食品(トクホ)の普及、糖質ゼロやオフといった市販食品の増加、低糖質ダイエットがブームになるなど、一般生活者が「糖」と向き合う機会は格段に増えているなどがあります。しかし、実際はその真意を知らず無意識に活用している生活者も多く、あるいは「糖」を単純に排除すれば健康になれるなどの誤った知識を持つ人が増えていることも危惧されるところです。

 そこで、当研究会では、体重や血圧、体温などが健康管理のバロメーターとして知られているように、「糖」に対する正しい認知を広め、「糖」をはかり、コントロールする意義を定着させる必要があるとして、 「糖をはかる日」を制定いたしました。そもそも、「糖」とは何か? 摂り過ぎることで何が起こるのか、そして上手に付き合うにはどうしたらよいのか。このようなテーマは、私たち糖尿病医療に携わる者が最もよく理解しているところですので、先ずは当研究会がその役割の一端を担いたいと考えた次第です。

 10月8日の「糖をはかる日」が、国民全体で「糖」のことを意識する日となり、特に糖尿病患者さんや予備群の方には、血糖コントロールの重要性を再確認するきっかけとなるよう、行政、自治体、関連団体、医療機関、企業、メディアなどと連携しながら活動を広めて参りたく存じます。皆様方のご理解とご支援、ご協力をお願い申し上げます。

糖尿病医療発展のさらなる一歩を目指して(2017年7月) ▶

ホームページの開設にあたって(2004年2月) ▶