食事をより健康的に変えていくために必要なのは、ちょっとした工夫と食材選び――米ハーバード公衆衛生大学院(HSPH)と米国調理研究所(CIA)が、脂質を制限せず体にやさしいマフィンのレシピと、食材選択のヒントを公開している。
米国のコーヒー店でよくみられるブルーベリー・マフィンの平均カロリーは450kcalぐらいで、カロリーの多くは炭水化物(精白された小麦粉)によるものだ。
新たに考案されたブルーベリーマフィンのレシピは、コーヒー店などの平均的なマフィンに比べ、サイズは半分以下で、カロリーは130kcalに抑えてある。精白粉や全粒粉、アーモンドなどナッツ類をミックスした粉を使い、キャノーラ油を使用した。
「これらのマフィンは、全粒粉やナッツ類などさまざまな材料をミックスした小麦粉を使っているだけではなく、ヒヨコマメやオリーブのバージンオイルといった健康的な食材を使っています。家庭で調理すれば、健康的な食材をたくさん利用できます」とCIAのRichard Coppedge氏は話す。
ホームページには、ブルーベリー・マフィン、クランベリー・オレンジ・マフィン、ハラペーニョ・チェダーチーズ・コーンマフィン、レモン・ヒヨコマメ・朝食マフィン、全粒粉バナナ・ナッツ・マフィンの5種類のレシピが紹介されている。
カロリーを抑えながら、おいしい料理を作るコツは次の通り――
- 1食分のサイズを小さめにする
一般的なマフィンの1/2〜1/3のサイズでも満足できるものを作れます。
- 全粒粉を使う
精白された小麦粉に比べ全粒粉には食物繊維、ビタミン、ミネラルが多く含まれる。パンなどを作るときは半分を全粒粉に変えれば、風味も大きく変わりません。マフィンは全粒粉100%にするとおいしく作れます。
- 砂糖は控えめに
一般的なマフィンに使われる砂糖の量を25%減らしても、風味や質感が損なわれることはありません。砂糖の代わりに甘味料を使う方法もあります。
- 健康的な油を使う
バターやショートニングの代わりに健康的なキャノーラ油、ヴァージン・オリーブ油、コーン油、ヒマワリ油などを使いましょう。
- ナッツ類を使う
くるみやアーモンドなどのナッツ類には良質な蛋白質や脂肪が含まれ、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質もバランス良く豊富に含まれます。
- 塩分の摂取量を減らす
マフィンのサイズを小さめに作り、野菜や果物を添えると栄養バランスが良くなります。
- 果物もとりいれる
新鮮な果物や乾燥した果実には炭水化物(果糖)が含まれますが、同時にビタミン、ミネラルや食物繊維も含まれます。糖分を使わずに果物を少し添えることで、豊かな風味を味わえます。生野菜や炒めたタマネギ、スライスしたハラペーニョやチャイブ、ハーブなどを添えると、風味もサイズもアップします。
A Muffin Makeover: Dispelling the Low-Fat-Is-Healthy Myth(ハーバード大学公衆大学院 2012年1月12日)
[ Terahata ]