ネットワークアンケート

医療スタッフのための『糖尿病情報 BOX&Net.』No.64 掲載

血糖測定にまつわる失敗・悩み

医療スタッフ向けアンケート

毎日のように行う血糖自己測定。たまに測定を忘れてしまったり、うまくいかなくて焦ったりといったことはありませんか? 実は悩みがあるという方もいらっしゃるかもしれません。今回は、そんな血糖自己測定に対する患者さんの本音を伺いました。

<ご報告>
今回のアンケートは、471名(患者さん357名、医療スタッフ114名)にご回答いただきました。糖尿病ネットワークより、国際糖尿病支援基金に お一人50円分、合計23,550円の寄付をおこないましたのでご報告申し上げます。ご協力ありがとうございました。

患者さん・ご家族に聞きました

血糖自己測定について、どのような不満や悩みを感じることがありますか?

今回の調査では、測定に必要な血液量の確保が難しいと感じている患者さんが約6割でした。次いで「費用がかかる」という声が多くあがりました。血糖自己測定の課題として「痛み」や「人の目が気になる」という点はよく指摘されますが、今回の調査では、それらよりも、血液量の確保や費用面で不満や悩みを感じる人が多かったようです。

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血糖自己測定の際、どのような失敗をしたことがありますか?

次に、血糖自己測定での「失敗」について伺いました。すると、ここでもやはり必要な血液量が確保できなかったという声がもっとも多い結果に。患者さんの血糖自己測定において、血液量の確保がいかに大変かが伺えます。

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血糖自己測定についての失敗や悩みについて、誰に相談していますか?

では、こうした血糖自己測定に関する失敗や悩みについて、患者さんは誰かに相談しているのでしょうか? お伺いしたところ、なんと約半数の人が「相談しない」と回答しました。相談相手としてもっとも多かったのが「医師」でした。皆さんの場合はいかがですか?

穿刺や吸引のコツ、測定や記録を忘れないための工夫など、医療スタッフが良い知恵を持っていることもあります。一度、相談してみてはいかがでしょうか。

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血糖自己測定器に望むことは? ※ご回答の一部をご紹介します

コンパクトで軽くてかさ張らない。温度差に強いもの。
インスリン(注射)投与者以外にも対象にして欲しい。
使う測定器によって値の差が結構あるので精度を高めてほしい
食べた物を記憶させたい
手軽に目立たず測定ができること。
採決なしで測定できる装置が欲しい。
チップと一体化もしくは自動で出てくるタイプがあると便利。
メモを後で入れられる様にして欲しい
データを自動で記録する機能が欲しい
測定時間を知らせるアラーム機能のようなもの
痛くない、跡が残らない、回数制限なく測定出来るだけの量の針が欲しい
針を刺さずに血糖値がわかる方法があればうれしいが、無理でしょうね。
今使用している測定器用センサーは吸引がうまくいかないことが多い。
穿刺針を再利用可能な仕様にして欲しい。出張で1か月等海外に滞在すると、針で荷物がかさばり、仕事に差し障る。
寒い部屋などに置いてあると、測定可能温度帯になるまで時間がかかる。
吸引がもーちょうと手軽にできれば?
リアルタイムでアラームを出してほしい
記録した情報を自動で指定したメアド等に送信してくれると非常に手間が省ける
インスリンポンプと連動して自動的に更生してもらいたい。また、ポンプとの差がある時にはメッセージ出て欲しい。
その都度針とセンサーを付けるのが面倒。
連続自動測定器があるとありがたい
コンパクトで持ち運びやすいサイズであってほしい
簡単にHbA1Cも測定できる。
針を刺すことなく血糖値を測定できる装置の普及
持ち運びにかさばらない物 少しの血液でも吸引出来る物が欲しいです。
もっと簡便に痛みの少ない測定器が欲しい。 測定はストレスとなり時には憂鬱になる。
標準装備としてスマホやPCと連携できる機能を付けてほしい
充電中も測定できるようにしてほしい
センサーが高額であり、一ヶ月にもらうことのできる数が決まっているため、測定することに躊躇する時がある。
1型糖尿病の場合、医師の判断を必要とせずに測定チップ購入に保険が利用できること
長年指先で採血していると、皮膚が固くなってきたり場所を変えると痛みが増すような気がする。
HbA1cも分かれば良いと思います。

<調査概要>
実施時期:2020年 1月
調査方法:インターネット調査
対象  :「糖尿病ネットワーク」「糖尿病リソースガイド」メールマガジン会員
<回答者の属性>
患者さんやその家族 357 名
病態:1 型糖尿病 196 名、2 型糖尿病 150 名、その他の糖尿病 11 名

※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

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