糖尿病Q&A1000

Q.217 増殖網膜症とは?

 血管が詰まって血液が流れにくくなっている所になんとしても血液を送り届けようとして、新たな血管(新生血管)が作られ伸びてくる段階です。この新生血管は網膜だけでなく、硝子体という眼球の真ん中にある無色透明の組織にまで伸びてきます。そして新生血管は大変もろい血管なので、すぐに破れて眼底出血や硝子体出血を起こします。また、硝子体まで伸びた新生血管が網膜と硝子体をぴったり癒着させてしまうので、硝子体にちょっとした変化があったときに網膜が引っ張られて網膜剥離が起きます。
 増殖網膜症でも黄斑が正常であれば自覚症状がないか、あっても飛蚊症(視野の中でゴミや糸屑状のものがちらつく)などの、糖尿病でない人にもよく起こるありふれた症状なので、患者さん本人は出血や剥離が起きるまで異常に気付かないことが多いものです。
2006年04月24日

※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

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03-1 眼に起きる合併症のQ&A

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