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2003年09月01日

世界の1型糖尿病の有病率の比較

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 IDF(国際糖尿病連合)は2003年に、0歳から14歳の1型糖尿病患者の全世界的な概算報告を発表した。それによると、世界の1型糖尿病の有病数は約43万人で有病率の平均は0.02%。あらたに1型糖尿病と診断される概数は1年間に約6万5,000人。

 有病率が高い国はスカンディナビア半島のフィンランド、スウェーデン、ノルウェーや、カナダ。この中でもっとも高い数値が報告されたフィンランドがどれだけ発症率が高いかを、日本との比較で説明すると以下の通りになる(いずれも0歳から14歳の概算)。

1型糖尿病の発症率の比較(10万人当たり)
  フィンランド 37.4人  日本 1.7人
 1型糖尿病の有病数は、世界のほとんどの国や地域で増加している。ヨーロッパ地区、南東アジア地区、北アメリカ地区で高く、西太平洋地区、アフリカ地区、南・中央アメリカ地区で低い傾向が続いていたが、これまで有病数の低かった地区で増えていると報告されている。0〜14歳の1型糖尿病の有病数が特に多いのはインドで、8万8,800人(人口3億4,109万人)。

 1型糖尿病の有病数に最も関連が深いのは先進国と途上国の死亡率の差。途上国ではインスリンが入手できなくて治療を行えないために、1型糖尿病の患者が早い時期で高い死亡率を示すことが報告されている。

このページの記事はすべて、下記に掲載されたデータを元にしている。
Diabetes Atlas, Second Edition
International Diabetes Federation発行, 2003年
IDFのホームページ
http://www.idf.org/

[ DM-NET ]
日本医療・健康情報研究所

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