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2005年04月21日

2003年 国民健康・栄養調査

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 厚生労働省は、2003年11月に全国の4,160世帯を対象に行った「平成15年 国民健康・栄養調査結果」を公表した。糖尿病と関連が深い肥満や運動習慣などについて内容は下記の通り

肥満者(BMI25以上)の割合

 男性では30〜60歳代の3割以上の人に肥満がみられた。肥満の割合は30歳代が32.7%、40歳代が34.4%、50歳代が30.9%、60歳代が30.7%。20年前の1983年調査に比べ、すべての年齢層で肥満者が増えている。

 女性は40歳代まで肥満の割合が20%以下だが、50歳代が23.8%、60歳代が30.3%、70歳以上が28.3%で年齢とともに高くなる傾向がある。1993年調査と比べると、肥満者は40〜50歳代で減っているが、70歳以上で増えている。一方で、低体重(やせ:BMI18.5%未満)の割合が増えており、今回の調査では20歳代で23.4%、30歳代で14.7%が該当する。

BMIと胸囲計測による肥満の状況

 BMI25以上で、男性はウエスト周囲径85cm以上、女性は90cm以上を「上半身肥満の疑い」とした。男性では30〜60歳代の約3割以上に上半身肥満が疑われる。40歳代が32.1%と最も多く、30歳代が29.0%、50歳代が28.7%。女性では50歳代まで15%未満だが、60歳代以上で20%以上に増える。

運動習慣

 男性30.3%、女性25.5%が1回30分以上の運動を週2日以上行っており、男女とも60歳代で最も割合が高い。一方、運動習慣のある者は20〜50歳代男性が24%未満、20〜40歳代女性が18%未満で、若年者層で少ない傾向がある。全体の運動習慣のある者の割合は、1993年、1998年調査に比べ男女ともに増えている。

エネルギー摂取割合

 全体のエネルギー摂取量は1920kcalで、2000年以降続けて減少している。栄養素別の割合でみると、全体で炭水化物が60.0%、脂質25.0%、タンパク質15.0%で、過去5年間に大きな変化はみられない。

野菜摂取量

 野菜摂取量は若年ほど少なく、年齢とともに増加する傾向がある。最も多い60歳代で1日平均339.3g、全体平均で277.5gだった。

 果実類摂取量は全体平均では115.1gだった。男女とも30歳代が最も少ない傾向がある。

たばこについて

 男性46.8%、女性11.3%が習慣的に喫煙をしており、たばこが健康に与える影響について「とても気になる」は男性が35.2%、女性は56.5%。たばこを吸うとかかりやすくなる病気としての回答(複数回答)は、全体で「肺がん」と「妊娠への影響」が8割を超えた。「歯周病」、「脳卒中」、「心臓病」では5割未満。

●平成15年 国民健康・栄養調査(厚生労働省) 概要 | 報告書

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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