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2005年05月24日

政府の生活習慣病対策の推進案

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 厚生労働省は、総合的な生活習慣病対策の推進案をまとめ、4月21日の厚生科学審議会・地域保健健康増進栄養部会に提出した。

 糖尿病に関連する主な内容は以下の通り―
  • 厚労省が示した推計によると、糖尿病の有病者数は740万人(予備群880万人)。糖尿病のもっとも重要な危険因子である肥満の割合は、特に中高年男性で減少していない。そのため今後ますます糖尿病有病者が増加する可能性がある。

  • 肥満対策として、食生活の改善と運動習慣の徹底に加え、運動不足を解消してもらうために、ライフスタイル全般に関わる対策が必要である。運動の重要性を強調するとともに、ウォーキングコースなどの運動施設の整備やマップの作成などによって、仲間同士が誘い合って参加できる運動しやすい環境作りを行う必要がある。

  • 糖尿病の検査で異常を指摘された後に保健指導を受けた人の割合(事後指導受診率)は、男女とも60歳以上で約8割に達しているが、60歳未満では低い傾向がある。事後指導の充実が必要である。  また、保健従事者は、糖尿病の発症予防に生活指導が重要であることを、保健従事者および国民に広く啓発し、事後指導の枠組みや具体的な指導技術を提供することが必要である。

  • 糖尿病の合併症の予防には、継続した治療による血糖管理がきわめて重要である。治療を継続しやすい環境を整備することや、治療中断者を早期発見し介入する取組みが必要である。

  • かかりつけ医から専門医への紹介、専門医からかかりつけ医への逆紹介をはじめとする糖尿病患者を中心とする診療体制を構築する必要がある。保健と医療が一体となり、切れ目なく対策を実施することが成果を生む。
厚生労働省
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[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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