ニュース

2009年02月18日

処方せんなしで買える医薬品の賢い活用方法

キーワード
市民公開講座
 村田正弘・NPO法人セルフメディケーション推進協議会専務理事が、2月18日に東京都板橋区の消費者センターで開催された区民対象の講座で、「賢い薬の活用方法 あなたの薬の選び方・飲み方再確認」と題し講演した。

 生活者の健康や医療への意識が高まるなか、医師の処方箋なしで身近な薬局などで購入できる風邪薬や胃腸薬などの一般用医薬品は、日常的な健康管理に重要な役割を果たすものとして、利用ニーズは増えている。一方で、薬には、効能や効果だけでなく、副作用などのリスクがある。講演では、一般用医薬品の安全な使い方や副作用などリスクについて、参加者より強い関心が寄せられた。


消費生活講座「賢い薬の活用方法 あなたの薬の選び方・飲み方再確認」
[日時] 2009年2月18日午後1時30分〜3時
[場所] 東京都・板橋区消費者センター
[講師] 村田正弘(NPO法人セルフメディケーション推進協議会専務理事)

 2009年6月から薬事法改正により一般用医薬品の販売制度が変わる。副作用などのリスクの程度は医薬品によってさまざまだ。新しい販売制度では、リスクの程度に応じて3つの区分に分類された。一般用医薬品のうち、特にリスクが高いものは「第一類医薬品」、リスクが比較的高いものは「第二類医薬品」、リスクが比較的低いものは「第三類医薬品」と分類される。

 また、新しい販売制度では、薬剤師とは別の新たな資格である「登録販売者」の制度が導入される。医薬品販売に関する都道府県が実施した試験を合格した登録販売者の資格をもつスタッフが配置されていれば、これまで薬剤師がいなかったために一般用医薬品を販売できなかったスーパーやコンビニエンスストアなどでも購入できるようになり、消費者にとって一般用医薬品をより利用しやすくなると期待されている。

 ただし、登録販売者が販売できるのは、第二類医薬品と第三類医薬品のみで、特にリスクが高い第一類医薬品については、薬剤師がいなければ販売できないことになっている。一般用医薬品を正しく安全に使うために、医薬品成分の効能・効果、副作用などを理解している薬剤師などの専門家によるアドバイスは大切。

 当日の講演では、一般用医薬品と医療用医薬品の飲み合わせや、後発医薬品(ジェネリック医薬品)について質疑が寄せられた。ジェネリック医薬品は、新薬の独占的販売期間が終了した後に発売される、新薬と同じ有効成分で効能や用量が同一の医療用医薬品。ジェネリック医薬品は新薬に比べて低価格なので、国民医療費の負担軽減に役立つと期待されている。また、登録販売者の知識や技術向上の機会をもっと与えてほしいという声も聞かれ、関心の高さが示された。

NPO法人セルフメディケーション推進協議会

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

play_circle_filled 記事の二次利用について

このページの
TOPへ ▲