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2010年05月07日
短すぎる睡眠時間は糖尿病の危険を高める 休息をとることが大切
- キーワード
- 1型糖尿病
短すぎる睡眠時間は体に悪影響をもたらし、糖尿病の危険が高まるという研究が海外で2件発表された。十分 な睡眠をとり、休息をとることが大切だという。
睡眠時間が短いとインスリン感受性が低下
1件目は、睡眠時間が短すぎるとインスリンの作用を受ける細胞の感受性が悪くなるインスリン抵抗性が引き起こされ、糖尿病の危険を高めることを示した研究。インスリン抵抗性は高血圧や動脈硬化の進行とも関わりがある。睡眠時間が短い晩がたった1日でもあると、インスリン抵抗性が起こりやすくなるという。
米国睡眠医学会では、質の良い睡眠を得るために、次のことを勧めている。
SleepEducation.com(米国睡眠医学会)
この研究はオランダのライデン大学メディカルセンターの研究者によって行われたもので、米国内分泌学会が発行する医学誌「Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism」オンライ版に4月6日付けで発表され- 起床・就寝時刻を決め習慣化する
起きる時刻と寝る時刻が毎日異なると、体内時計の調子が狂う。起きる時間を決めて「早起き早寝」を心がける。 - 日中起きている時間はベッドに近づかないようにする
朝は日光を浴びて、しっかり目覚めるようにする。昼間の眠気が強いときは仮眠でのりきる。ただし、1時間より少なく、午後3時より遅くならないようにする。 - 睡眠を妨げるカフェイン、アルコール、煙草を使わないようにする
これらは睡眠の質の低下につながるので、午後や夜は避けたほうがよい。就眠前の食べすぎや激しい運動も刺激になるのでよくない。 - 休日の‘まとめ寝’は逆効果
睡眠が不足しているからといって、週末に遅くまで寝ていると睡眠のリズムが狂う。疲れている日は早めに寝るようにしたほうが効果的。 - 入眠前の入浴、軽食、読書などの習慣を見直す
リラックスできると思っていることが、実は睡眠を妨げているかもしれない。就眠前の入浴は、お湯が熱すぎると覚醒効果があるので注意。37度から40度のぬるま湯であると、リラックス効果がある。 - 寝室を暗く、静かに、少し涼しくしておくと眠りやすくなる
- ベッドに心配事や悩み事をもっていかないようにする
睡眠はリラックスするための時間。眠れないことに過度の不安を抱かない。
睡眠時間の理想は6〜8時間
2件目は、英国のウォリック大学(University of Warwick)とイタリアのフェデリコ2世大学(Federico II University)が共同で行った研究。睡眠時間が1日6時間に満たない人は、6〜8時間の睡眠をとる人に比べ、早死する確率が12%高くなるという。
研究者らは「6時間未満という短い睡眠時間と死亡リスクの増加には明白な関連がある」と強調している。この研究は、米国睡眠学会(APSS)が発行する医学誌「SLEEP(睡眠)」5月1日号に発表されA Single Night of Partial Sleep Deprivation Induces Insulin Resistance in Multiple Metabolic Pathways in Healthy Subjects
Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, doi:10.1210/jc.2009-2430 Short sleep increases risk of death and over-long sleep can indicate serious illness(ウォリック大学)
Sleep Duration and All-Cause Mortality: A Systematic Review and Meta-Analysis of Prospective Studies
SLEEP Volume 33 Issue 05, May 01, 2010, 585-592
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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