第1回 糖尿病の不便・不満・ストレス

Q. 糖尿病医療に対する「不便」や「不満」と、その理由

A. 医師・医療スタッフのホンネ 1(全2ページ)

  • 治療、療養指導、患者さんに対応する時間的余裕
    時間に追われ指導が不十分と感じる。私自身の不徳の致すところです。(医師)
  • 医療制度、診療報酬、報酬(給料)や評価
    糖尿病対策の必要性は国としても取り上げているのに、試験をクリアーして種々情報を持っているCDEJなど有資格者を十分に活用する方針が出ないことに不満を感じる。また、血糖管理の視点が重要視されているにも関わらず、SMBGなどの自己血糖測定を行う物へのサポートが現在の医療制度、診療報酬面で十分とは言い難い。(管理栄養士、日本糖尿病療養指導士)
  • 医療制度、診療報酬、患者さんに対応する時間的余裕、地域の医療機関との連携
    教育、指導を行っても診療報酬上の加算がない。食事療法が僅かであるがとれる程度。運動療法では全く加算されない。200床未満では生活習慣病指導管理料があるが、実際に、糖尿病教育入院など積極的な取り組みを行っているのは200床以上の病院が中心。(健康運動指導士)
  • 治療、療養指導
    個性の強い患者への療養指導の困難さ(准看護師)
  • 診療報酬、報酬(給料)や評価、患者さんに対応する時間的余裕
    薬剤師が外来患者に指導しても加算がつかないこと。(薬剤師)
  • 治療、療養指導、医療機関の方針、設備など、患者さんに対応する時間的余裕
    他の業務と兼任だったりすると時間的余裕がない。院内スタッフ指導が浸透しないため各病棟で内容がバラバラ。(看護師)
  • 患者さんに対応する時間的余裕、地域の医療機関との連携
    専門でない医師の適当な処方。(薬剤師)
  • 医療制度、診療報酬、報酬(給料)や評価
    食事指導は継続して、毎回30分前後要しているにもかかわらず、診療報酬が薬剤指導に比べてかなり低いことが不満。どれだけ効果を出しても、他職種から認められはするが、自分の給料にも全く反映されない。(管理栄養士)
  • 治療、療養指導、患者さんに対応する時間的余裕
    患者さんがインターネットなどで勉強してもらえるのはいいのですが、その患者さんのケースには当てはまらないことを実行しようとしている場合です。その場合、治療に大きなストレスを感じます。例えば膵臓からのインスリンの分泌がないのに、ほとんどの人は内服でコントロールしているから皮下注を進める医者はやぶ医者だと思いこんでいたりします。非常に診療においてストレスを感じます。(医師)
  • 診療報酬、患者さんに対応する時間的余裕、主治医や医療スタッフとの連携
    時間をかけるほど病院収入は減少する。他科と連携がうまく行かない。(医師)
  • 医療制度、治療、療養指導、患者さんに対応する時間的余裕、地域の医療機関との連携
    外来をもっと減らしたい(医師)
  • 医療機関の方針、設備など、患者さんに対応する時間的余裕、主治医や医療スタッフとの連携
    栄養食事指導野記録には栄養指導用ソフトを使用しているが、新たに開始した外来指導室のパソコンにそのソフトを要望しているが、受け入れられない(管理栄養士)
  • 医療制度、治療、療養指導、患者さんに対応する時間的余裕、主治医や医療スタッフとの連携
    勤務時間内での療養指導が他の仕事に阻まれて出来ない。時間外に行うことになる。掘り下げた指導が出来ずジレンマに陥る。患者さんがどこまで理解したか、わからないので指導に自信がもてない。(看護師)
  • 医療制度、診療報酬、地域の医療機関との連携
    健診で要指導となっても何でもないととらえる人が多い。地域の医療機関では、管理栄養士や運動指導士等がいないことで食事と運動の十分な指導もなく、時間をかけてもお金にならないためそのままにされてしまう。(管理栄養士、健康運動指導士、日本糖尿病療養指導士)
  • 診療報酬、医療機関の方針、設備など、報酬(給料)や評価
    能力給を導入しているので、かなり頑張らないと上司に評価してもらえない。なかなか活動が診療報酬として認められていない。療養指導やフットケアをする専用の部屋がなく、他科の休診日を利用して、部屋や備品を間借りしている状態。(看護師、日本糖尿病療養指導士)
  • 医療制度、診療報酬、主治医や医療スタッフとの連携、地域の医療機関との連携
    内服薬のみの患者さんの療養支援は、無報酬であるので、関わりにくい。同様にフットケアでも医師の指示のもとに行うため、診察時間を短時間ですませたいと考えると、患者さんへの説明に時間がとれないのか、依頼が少なく、いまだに糖尿病と足の関係を知らない患者さんも多い。(看護師、日本糖尿病療養指導士)
  • 治療、療養指導、患者さんに対応する時間的余裕、主治医や医療スタッフとの連携
    初回の指導で、個々の理解度にあわせた指導時間が取れない(管理栄養士)
  • 報酬(給料)や評価、患者さんに対応する時間的余裕
    患者さんの話をゆっくり聞きたいが、時間的ゆとりがない。CDEJをもっていても給料が加算されないこと(看護師)
  • 医療制度、診療報酬、治療、療養指導、患者さんに対応する時間的余裕、主治医や医療スタッフとの連携、地域の医療機関との連携
    糖尿病教室の診療報酬が低すぎる。(看護師、保健師、日本糖尿病療養指導士)
  • 医療制度、診療報酬、治療、療養指導、患者さんに対応する時間的余裕
    糖尿病の方の指導は非常に時間がかかる。疲労困憊なのは仕方ないですが指導料を上げて貰いたい。しかしながら与えられた環境でベストを尽くすのが社会的役割と考えればやるしかないです。あと内科医以外が糖尿病治療をしていることを見かけますが、危険きわまりないので禁止にしたら良いと思います。ほんとうは専門医が、と言いたいところですが(例のGLP-1事故を見ても)それは数的にも不可能なのであとはメーカーさんの啓蒙活動に頼りたいです。(医師)
  • 医療制度、治療、療養指導、地域の医療機関との連携
    健康診断の判定基準が、予防に重点を置いていない。また重点を置いても医療機関がまだ対応できる余裕がない。治療でも生活習慣改善による場合は、医師だけでなく保健師・看護師・管理栄養士・トレーナーとの連携、チーム医療で予防できると考える。もっと医療保険制度や仕組みづくりの改善が必要。(看護師、保健師)
  • 患者さんに対応する時間的余裕、主治医や医療スタッフとの連携
    個別の管理指導は電子カルテ等で共有できますが集団指導については共有できないことも多い。(薬剤師)
  • 治療、療養指導
    食事指導をしているが、農業など体を使っている若い人のエネルギーを守るときの実際量や現役で仕事をしている方の社内で付き合いの飲酒や外食の選び方など、現実で難しいなあと思いながら指導する時(管理栄養士)
  • 医療制度、患者さんに対応する時間的余裕、地域の医療機関との連携
    患者数が多く、糖尿病疑いから軽症、重症、合併症などさまざまな方がいるため、療養指導には時間がかかり、療養指導者のスキルや人材不足、時間不足などがある(管理栄養士)
  • 医療制度、治療、療養指導、主治医や医療スタッフとの連携
    指導時間を区切られてしまうため、患者が理解する時間が与えられていない。また、継続指導をしたいが主治医が協力的でない(管理栄養士)
  • 報酬(給料)や評価、患者さんに対応する時間的余裕
    現在、整形外科病棟に勤務し糖尿病患者さんは多いが、日々の術前・術後のケアに時間を費やされ、十分な糖尿病に対する指導ができていない。患者さんの個別性をとらえ患者さんに合ったポイントを絞った指導を行いたいと考えているが、なかなか情報収集も行えていない状態である。(看護師、日本糖尿病療養指導士)
  • 診療報酬、医療機関の方針、設備など
    2型の糖尿病でインスリンをしている人しか診療報酬がとれないこと(看護師、日本糖尿病療養指導士)
  • 診療報酬、治療、療養指導、患者さんに対応する時間的余裕
    診療は患者教育が中心と考えるがひとり一人に対する時間があまりにも制約されてしまう。時間を要する割には一律の診療報酬しか請求できない。(医師)
  • 患者さんに対応する時間的余裕
    生活指導や病状の説明に時間がない(医師)
  • 報酬(給料)や評価、患者さんに対応する時間的余裕、主治医や医療スタッフとの連携
    糖尿病教室を改善したいが、旧式にとらわれて、少しも改善しない。上司の考えが古い。主導権がない。(保健師、日本糖尿病療養指導士)

(2013年06月 公開)

このアンケート調査は2010年11月に行われたものです。それぞれのコメントにある、HbA1cの表記をはじめ、治療指針、医療制度、保険制度、法令等は、アンケートを実施した当時の状況のものです。現在のものと異なる部分もありますが、ご了承ください。

患者さんのほんね、
医療者のホンネ

第10回 食事療法の継続と実際的指導について

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医師・医療スタッフのホンネ

第9回 糖尿病とインフルエンザ予防

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第8回 血糖自己測定の有効活用

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第7回 使用済み穿刺針の廃棄

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第6回 糖尿病患者さんの熱中症対策

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第5回 高齢患者さんの糖尿病治療

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第4回 糖尿病患者さんの恋愛・結婚・出産を考える

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第3回 災害への備え -東日本大震災からの教訓-

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第2回 患者さんと医師・医療スタッフの相性

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第1回
糖尿病の不便・不満・ストレス

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