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2014年09月18日
3分でわかる「デング熱対策」 厚労省が蚊対策を全国に通知
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- 糖尿病合併症
厚生労働省は、感染者が増えているデング熱への自治体向けの対応マニュアルとして「デング熱国内感染事例発生時の対応・対策の手引き」を公表した。
糖尿病の人が血糖コントロールの悪い状態にあり、デング熱に感染すると、急速に重症化し回復には時間がかかると伝えられている。デング熱に感染しないために注意が必要だ。
糖尿病の人が血糖コントロールの悪い状態にあり、デング熱に感染すると、急速に重症化し回復には時間がかかると伝えられている。デング熱に感染しないために注意が必要だ。
東京の代々木公園周辺などでデング熱の感染が相次いでおり、これまでに100人を超える人の感染が確認されている。厚労省は、感染の拡大を防ぐためのマニュアルを見直し、公園や緑地などでは細かい区画ごとに蚊の調査や駆除を行うよう全国の自治体に求めている。
蚊の駆除を行う範囲を半径100メートルに拡大
マニュアルは、国立感染症研究所ウイルス第1部の高崎智彦室長が代表を務める研究グループが、厚生労働科学研究の一環としてまとめたもので、デング熱の患者が発生した際の臨床対応などが記載されている。
その中で、公園や緑地で感染が確認された場合はおよそ50メートル四方の区画ごとに分割し、区画ごとに蚊が大量に生息している場所がないか調査した上で、蚊が多い区画を中心に駆除を行うことを求めている。
また、以前のマニュアルでは、蚊の駆除を行う範囲を半径50メートルとしていたのを、半径100メートルに改めた。東京都は都立代々木公園で半径75メートルの範囲で殺虫剤を散布したが、9月4日に公園内でウイルスを保有する蚊が確認され、都は公園の大部分を閉鎖した。
薬剤散布から約1週間で感染した患者が10人以上確認され、初期対応のまずさが指摘されていた。そこで、新しいマニュアル、蚊が移動する距離に合わせて半径100メートル程度とするのが望ましいとした。
東京都・代々木公園でデングウイルスを保有していたことが確認されたのはヒトスジシマカだ。ヒトスジシマカの活動期間は5月中旬から10月下旬とされているため、これらの対策を終える時期は「10月下旬頃までがひとつの目安」になるという。
家庭や個人でもできるデング熱対策
マニュアルには、家庭や個人でもできるデング熱対策も記されている。その主な内容は次の通り――
・ 蚊の発生源をなくすヒトスジシマカの幼虫は、「ベランダにある植木鉢の受け皿や空き缶・ペットボトルに溜まった水、放置されたブルーシートや古タイヤに溜まった水」など、比較的小さい容器に発生する。
住宅周辺に多数存在する幼虫発生源をなくすためには、「1週間に1度は、住宅周辺に散乱している雨水が溜まった容器を逆さにして水をなくすこと、人工容器などに水がたまらないよう整頓すること」が重要と指摘している。 ・ 忌避剤はむらなく・こまめに塗る
蚊などを寄せ付けないようにする忌避剤は、体に直接塗らないといけないタイプのものが多い。「吸血昆虫が非常に近くまで寄らないと効果を発揮しないことから、皮膚の露出部にむらなく塗布する必要がある」、さらに、忌避剤の効果は雨や汗、蒸発などによって失われやすくなるため、「屋外で長時間活動する際は、定期的に再塗布することが望ましい」としている。 ・ 服の上から刺させることもある
ヒトスジシマカから刺されないようにするためには、「皮膚が露出しないように、長袖シャツ、長ズボンを着用し、裸足でのサンダル履きを避ける」ことが大切となる。
「薄手の繊維の場合には服の上から吸血されることもあり、足首、首筋、手の甲などの小さな露出面でも吸血されることがある。このような場合でも、忌避剤の利用は効果的」としている。 ・ 屋内への蚊の侵入を防ぎ、殺虫剤を使い防除を行う
網戸や扉の開閉を極力減らし、屋内への蚊の侵入を防ぐ。もし侵入を許した場合は、捕殺するか、家庭用殺虫剤を使い防除を行う。室内の家具の裏側などに潜んだ場合は、ピレスロイド系のスプレータイプの殺虫剤で追い出したうえで殺虫する。
「夜間使用されている蚊取り線香、蚊取りマット、液体蚊取りなどの殺虫剤は、殺虫効果の他に、蚊を屋内に侵入させない忌避効果も期待されるため、昼間からこれらの殺虫剤を使用する方法も効果的。薬剤の使用以外には、蚊帳の利用も効果が期待できる」としている。 ・ 殺虫剤は風上から散布する
屋外の植物の茂みは、ヒトスジシマカの成虫の潜伏場所になりやすい。そのため、殺虫剤の散布が有効手段となる。
同手引きは「微風で風向きが一定した時を狙い、風上から防除エリアを包括するようにして薬剤を散布すること」が好ましいとしている。学校や公園などの広い敷地内で作業を行う際には特に注意が必要だ。
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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