糖尿病患者さんの間食指導をどうする?

III. 「効果的な間食指導」とは何かを考える

3) 代替品として組み入れる加工食品という考え方

2009.11.13

浜野: 例えば、バナナのような果物やヨーグルトばかり毎日、というわけにはいきませんので、やはり実際は、お菓子のような加工食品を利用することになることが多いかと思います。代替品を組み入れていくことについてはどうお考えですか?
加藤: 実生活で、仕事をしながら糖尿病とつきあっていくには、加工食品を使わざるをえません。そうなった時に、簡単に食べられて、適度なエネルギー量とミネラルが含まれ、血糖が上がりにくい、というものが欲しいと思います。例えば、食物繊維が添加されているもの、脂質とタンパク質がほどよく入っているものなど。この食品よりもこの食品をと、私たち栄養士が“勧められる食品”があればいい。
 炭水化物や食物繊維がどれ位入っているかがわかる食品は、カーボカウントのことを考えても、使いやすいですね。エネルギー量が80kcalとか100kcalとか、区切りのよい数字で、わかりやすいものがあるとよいですね。
 肥満の方ほど、外箱の栄養成分表示を見ていないのです。肥満のある方は、食べたいという気持ちが先になり、無視することが多い。肥満独身男性の行動パターンは、仕事帰りにコンビニに寄って夕食の弁当を買う。そして、新しいスイーツが出ると「あ、これチェック」とカゴに入れてしまう。
吉田: 私は、ヨーグルトや低脂肪乳と同じ量だけとるのであれば、毎回低脂肪乳でなくても、カロリーコントロールアイスのようなものがあると患者さんも頑張れるんじゃないかなと思います。暑くなってくるとアイスを食べたいというのが人情ですが、そういう時に、こういうアイスがあると、私たち栄養士も勧めやすいし、患者さんにとっても大きな影響を与えるんじゃないかと思います。

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