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2013年08月21日

インスリン・フォー・ライフ(IFL)グローバルの紹介(2) ドイツ

 オーストラリアに本部をもつインスリン・フォー・ライフ・グローバル(IFL)では、世界8ヶ国に支部があり、途上国の糖尿病患者さんへの支援活動を行っています。
今回「インスリン・フォー・ライフ(IFL)グローバルの紹介」では、インスリン・ツム・レーベン(IZL)ドイツの活動内容についてご紹介します。

 国際糖尿病支援基金は、この活動の趣旨に賛同し、インスリン・フォー・ライフ(IFL)グローバルを支援しています。


Insulin Zum Leben(IZL) Bundesrepublik Deutschland
Heidrun Schmidt-Schmiedebach
ハイディ・シュミット・シュミーデバッハ会長
(ドイツ連邦共和国 在住)

 インスリン・フォー・ライフ・グローバル(IFL)のドイツ語圏には、インスリン・ツム・レーベン(IZL)(インスリン・フォー・ライフをドイツ語に訳した名称)として、ドイツとオーストリアに支部があります。

今回、IZLドイツ支部の活動について、会長のハイディ・シュミット・シュミーデバッハさんよりお話を伺いました。

※「インスリン・ツム・レーベン(オーストリア)」については、インスリン・フォー・ライフ(IFL)グローバルの紹介(1)インスリン・ツム・レーベン(オーストリア)をご覧ください。

 IZLドイツは、ドイツ糖尿病連合(Deucher Diabetiker Bund)の活動に大きな貢献をされた、ハインツ・イェゲール氏が1994年にIFL代表のロン・ラーブ氏と知り合ったことがきっかけで設立されました。

 ドイツ糖尿病連合は、かつてDeuche Dianetes Gesellschaft(DDG)(ドイツ糖尿病協会)、Diabetischer Kinder und Jugendlicher(BDKJ)(ドイツ小児、若年糖尿病患者同盟)、Verband der Diabetes-Beratungs und Schulungsberufe in Deucheland (VDBD)(ドイツ糖尿病患者のための職業相談・訓練協会)といった団体から成り立っていました。
 当初、IZLドイツはドイツ糖尿病連合のもとにありましたが、2009年にドイツ糖尿病連合が解散したため、現在はBDJKの傘下で活動をおこなっています。

 シュミーデバッハ会長自身はもともと学校教員で、第一子妊娠中に1型糖尿病を発症しました。その後約8年間、糖尿病の治療をしながら教員の仕事を続けていましたが、第二子妊娠時に休職し、その時に、ハインツ・イェゲール氏と知り合い、ドイツ糖尿病連合の会計担当を務めることになりました。同時に、糖尿病患者のための自立支援グループも立ち上げ、現在、IZLドイツ以外にも6つの糖尿病患者の自立支援組織の幹部を務めています。

 2000年にイェゲール氏が他界し、後任としてシュミーデバッハ会長が選ばれましたが、会長就任にあたり、彼女は教員の仕事を継続するか辞職するかの決断を下さなければなりませんでした。この時点で、彼女にとってドイツ糖尿病連合やIZLドイツの活動は既に重要な仕事となっていたため、教員を辞職することに決めましたが、今後の家計を考えると、この決断は易しいものではありませんでした。

 そのため彼女は、将来に備えて糖尿病エデュケーターの資格を取り、現在は週12時間、医療機関で糖尿病患者の教育と治療にあたり、いくらかの収入を得ています。 シュミーデバッハ会長にとって、教員の経験が今の糖尿病エデュケーターという仕事に非常に役立っているようです。

IZLドイツの事務所。棚に収められているインスリン等は、提携先であるルワンダなど途上国の糖尿病患者さんへ寄付されます。

次は...インスリン・ツム・レーベン(IZL)の活動

[ DM-NET ]
日本医療・健康情報研究所

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