21. 食事療法のコツ(2) 外食

2014年4月 改訂

監修
東北大学名誉教授 後藤由夫先生

編集
元東京都済生会中央病院食養科長 西原豊子先生

改訂編集
東京女子医科大学病院栄養管理部 柴崎千絵里先生


※このページの内容は、日本糖尿病学会編・著『糖尿病食事療法のための食品交換表 第7版』(日本糖尿病協会/文光堂 2013年発行)に基づき、一部を引用し作成しています。

    日本糖尿病学会編・著「糖尿病食事療法のための食品交換表」に関する記載・記述については、一般社団法人日本糖尿病学会の引用許可を得ています。
    転用などを行う場合は必ず、該当する部分のデータあるいはプリントアウトを添付するなどして、同学会の引用許可を得てください。

上手な外食のとり方が食事療法のポイントです

 わが国は食事産業が非常に発達しています。街にはレストランやファストフード店、持ち帰り弁当屋が軒を連ね、24時間営業のコンビニエンスストアでは調理済みの食品をいつでも買い求めることができます。忙しい現代人にとって、この状況は大変ありがたいことです。
 糖尿病で食事療法している人も、外食・調理済み食品のお世話になることは多いことでしょう。とくに外で働いている方は、外食をせざるをえないことがあり、外食を無視した食事療法はあまり現実的ではありません。そんな人にとって外食は、食事療法を上手に続けていけるかどうかを左右する大切なポイントといえます。

外食メニューの特徴

 それでは、外食のどんな点が食事療法を左右するポイントとなっているのでしょう。
 まず、外食メニューは一般にカロリーが高いことがあげられます。これは糖尿病の方にとって大きな問題です。そして、野菜が少なく炭水化物や脂質が中心の料理が多いのが特徴です。また、味付けが濃いことや、メニューを見てもどんな食材が使われているのかわかりにくいという難点もあります。
 このページでは、昼食が外食となることの多い方が、どのような工夫をすればよいかを中心に解説していきます。

食事療法に外食を取り入れるために

外食も日本糖尿病学会編・著「糖尿病食事療法のための食事交換表 第7版」が基本です

 糖尿病の食事療法は、その人の体格や運動療法にあった「1日の指示エネルギー量」の中で、必要な栄養分をバランスよくとることです。具体的には、日本糖尿病学会編・著、日本糖尿病協会/文光堂より2013年発行の「糖尿病食事療法のための食事交換表 第7版(以下、食品交換表)」を使って進めていきます。
 外食をするにあたっても、まず第一に食品交換表をよく理解していることが前提になります。外食をする人は、この際にもう一度、食品交換表を使った食事のとり方を確認してください。(食品交換表を使った食事療法の実際については、このコーナーの「食事療法のコツ(1)―基礎」のページをご覧ください)。

目で見てカロリーがわかるようになろう

自分で料理を
していれば、
料理前と料理後
の量の違いか
わかり、
外食コントロール
もしやすくなります。
 次に、自分がよく食べる外食料理に使われている食材の1単位の量を、自分の見た目の量=目安量で覚えましょう。料理前と料理した後では見た目の大きさが変わりますので、実際に料理をして実感することが大切です。調味料の量と味付けの加減なども、料理をすることで覚えられます。
 目安量は、一度正しく理解したつもりでも、だんだんと見当がずれてきます。定期的に秤を使って自分の目安量の確認をしましょう。空腹のときも満腹のときも、常に正確に1単位量を取り分けられるようにしてください。
 料理された物を見たときに、表1から表6のどれにあたるものが、どの程度使われていて、何kcal〈キロカロリー〉 ぐらいになるかがわかるようになればベストです。

外食を基準に3食バランスよく

 続いて外食にあてられるエネルギー量と単位配分を覚えます。表1から表6それぞれを3食均等に分けるのが理想ですが、外食ではどうしても配分に偏りが出てしまいますので、とくに野菜類などの不足した分は、家庭の食事で調節しましょう。

上手な残し方が上手な食べ方

 料理が運ばれてきたら、まず目安量で自分が食べるのはどのくらいかを判断します。例えば1日1,600kcal、20単位の人で昼食が7単位の人は、7単位分各表の目安をつけ、おかずやごはんでオーバーする分を食べる前に器の端によけておき、手をつけないようにします。
 魚料理など食材の形がそのまま残っているものは目安量をつかみやすいので、外食初心者にはお薦めです。また、よける量がほんの少しの場合も「ちょっとぐらいは…」といって食べてしまわずに、必ず残すようにしましょう。
 なお、昼食が外食となるとわかっている場合は、若干昼食分を多く割り当てておくようにすると、残さなくてすんだり、残す量を少なくできます。もちろん極端に昼食分を増やすことはいけません。また家庭での食事の配分を加減することが大切です。

油や砂糖の量にも注意!

 外食で注意しなくてはいけないのは、味付けが濃く、油や砂糖がたくさん使われていることです。和食ではさとうやみりんの量、洋食では肉の脂と料理に使われるバターや生クリーム、ソースなどに気をつけます。
 中華料理は、油がたっぷり使われています。食材自体が油で下処理されていますし、かかっているあんの量も大変なものです。油が多い外食メニューの場合、揚げ物の衣をはずしたり、ソースやスープを残すなどの工夫が必要です。
 なお、合併症がなければ医師や栄養士に相談の上、表1の1単位を表5に変更することもできます。
 塩やしょう油などはエネルギーにはなりませんが、塩分のとり過ぎにならないように注意しましょう。

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