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地中海食の摂取で「短鎖脂肪酸」の産生量増加
2015年09月
 食物繊維の豊富な地中海食の健康へのベネフィットはこれまで多くの研究で示されているが、今回、高繊維食を習慣的に摂取すると短鎖脂肪酸の産生量が増加し、心血管疾患の予防に働く可能性があるとの研究結果が、「Gut」オンライン版に9月28日掲載の論文で示された。

 「短鎖脂肪酸」は、果物や野菜、豆類の不溶性繊維を腸内細菌が発酵してつくられるもので、糖尿病や心疾患、炎症性疾患のリスク低下などと関連することが指摘されている。研究を主導したイタリア、ナポリ大学微生物学教授のDanilo Ercolini氏は「高繊維食による健康的な食生活と地中海食の有効性に関する明確なエビデンスを提供するものだ」と述べている。

 同氏らが、イタリアの成人153人を対象に、日々の食事内容と腸内細菌叢の状態を調査したところ、完全菜食主義者(vegan)や菜食主義者(vegetarian)などおもに地中海食を摂取する人々では短鎖脂肪酸値が高いことがわかった。地中海食には果物や野菜、豆類、ナッツ類、シリアル類が多く、魚類が比較的多く含まれており、飽和脂肪酸や赤身肉、乳製品は少量で、多少のアルコールが含まれる。

 短鎖脂肪酸値は年齢や性別で異なるが、同研究グループは「今回の知見から、高繊維食によりその値が高まることが示唆された」としている。

 米国の心臓専門医Suzanne Steinbaum氏は「多くの研究で地中海食の有用性を示されているが、今回の結果は、この効果が消化管での代謝を通して生じている可能性を示している」と述べている。

 さらにこの研究では、完全菜食主義者でトリメチルアミン-N-オキシド(TMAO)と呼ばれる化合物の値が比較的低いことがわかった。TMAOは腸内細菌の代謝産物で、重大な心血管イベントの予測因子となる可能性が指摘されている。菜食主義者ではないが地中海食を摂取している人でもこの値が低かったという。

 米ノースショア-LIJヘルスシステム(ニューヨーク州)のNancy Copperman氏は「この研究が発するメッセージは、地元のマーケットで新鮮な野菜や果物を購入し、日々の食事メニューをこれらで満たし、動物性蛋白質は調味料程度に抑えることを勧めている」とアドバイスしている。

More Evidence High-Fiber, Mediterranean Diet Is Good for You

[2015年9月29日/HealthDayNews] Copyright© 2015 HealthDay. All rights reserved.

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