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妊娠糖尿病の母親をもつ児は「脂肪過多」になりやすい
2016年05月
 妊娠糖尿病の母親から生まれた児は、母親が妊娠糖尿病でない場合に比べて、生後数カ月の時点で脂肪過多である可能性が、「Diabetes Care」オンライン版に5月12日掲載された知見で報告された。

 この知見によると、母親が妊娠糖尿病の児は、そうでない場合に比べて生後2カ月時点の脂肪組織量が16%多かったという。なお、出生時の脂肪量は両群間に差はみられなかった。

 研究を主導した英インペリアル・カレッジ・ロンドンのKaren Logan氏は、「妊娠糖尿病の患者数は増加傾向にあり、その母親をもつ子どもは糖尿病を発症するリスクが高い。母親の糖尿病が子どもにどのような影響を及ぼすのかを解明するのは重要だ」と述べ、「今回の研究により、母親の糖尿病は、生後間もない時期から乳児に代謝変化をもたらすきっかけとなることが示された」と説明している。

 この研究では、これらの因果関係は証明されていないが、同氏らは、胎内における代謝の変化や母乳の違いが関与している可能性を指摘している。研究指導著者である同大学教授のNeena Modi氏は、「既存の研究では、糖尿病があると母乳の成分のうち糖分や脂肪分が増えるほか、飢餓ホルモンと呼ばれる食欲をコントロールする成分にも変化が生じることが報告されている」と述べている。

 今回、研究の対象とした86人の乳児のうち42人は妊娠糖尿病の母親から生まれた。妊娠糖尿病の母親の血糖コントロールは良好であった。また、対象とした乳児の多く(約7割)は母乳で育てられていた。生後2週および8〜12週の時点でMRIにより体脂肪量を測定した。

 なお、英国では妊婦20人に1人が妊娠糖尿病を発症すると推定されている。米国疾病予防管理センター(CDC)によると、妊娠糖尿病の有病率は、英国よりも米国で高く、9%だとされている。

 過体重は妊娠糖尿病の重要なリスク因子だが、Logan氏によると、今回の研究で対象とされた母親の多くは過体重ではなかったという。同氏は、妊娠糖尿病の発症原因には、遺伝的な素質などの他の因子の関与が考えられるとしている。

 妊娠糖尿病のコントロールには、食生活の是正や運動、薬物療法が有効だ。今回の研究に参加した女性はすべて、良好な血糖管理がなされていたことから、同氏は「妊娠中に糖尿病をうまくコントロールしても、妊娠糖尿病による子どもへの影響は防ぎきれないかもしれない」と述べている。

Gestational Diabetes May Lead to More Body Fat on Babies

[2016年5月12日/HealthDayNews] Copyright© 2016 HealthDay. All rights reserved.

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