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食事療法のコツ(3)腎症のある人の食事
監修
東北大学名誉教授 後藤由夫先生

編集
東邦大学名誉教授 磯貝 庄 先生

栄養指導
東邦大学医学部付属大森病院栄養部
本間清貴先生・森本修三先生


腎臓をいたわる食事療法を始めます

 糖尿病性腎症は、糖尿病の三大合併症のひとつで、腎臓の機能が少しずつ低下する病気です。腎臓は、血液中の老廃物をろ過し、尿として排泄する臓器です。腎症が進行すると、腎臓がほとんど働かない腎不全になり、器械で血液をろ過する、人工血液透析療法が必要になります。
 腎症の進行を防ぐには、糖尿病の治療(血糖コントロール)のための食事療法に加え、たんぱく質や食塩の摂取を控えて腎臓の負担を少なくする、腎症治療のための食事療法が重要になります。

食事療法の進め方が変わってきます

 腎症の食事療法は、次の表のように、それまでとは内容が変わってきます。

 糖尿病の食事療法と糖尿病性腎症の食事療法の比較
 糖尿病糖尿病性腎症
目  的血糖コントロール血糖コントロールと腎症の進行防止(腎症の病期により比重が変わる)
内  容適切なエネルギー量の中で必要な栄養を過不足なく摂る糖尿病の食事療法に加え、たんぱく質や塩分、カリウムの摂取を制限する
食品交換表について食品の分類表1〜表6と調味料表1と表3がたんぱく質量によってA〜Dの区分に分かれる。治療用特殊食品・エネルギー調整食品の利用
1単位80キロカロリーの食品80キロカロリーの食品
医師・栄養士からの指示1日の総エネルギー量(指示エネルギー量)と単位配分指示エネルギー量と単位配分、指示たんぱく質量、および塩分・カリウムの制限

たんぱく質を制限します

 一番の相違点は、たんぱく質の摂取を制限することです。たんぱく質は、炭水化物や脂質と並び、必要不可欠な栄養素ですが、なぜその摂取が制限されるのでしょうか?
 体内の余分なたんぱく質は、尿素などの老廃物となり、腎臓でろ過されて尿中に排泄されます。腎臓の機能が低下している人がたんぱく質を摂り過ぎると、老廃物を排泄するための腎臓の負担が大きくなり、そのことが腎症の進行を早めてしまうのです。
 腎症の治療は、たんぱく質の摂取制限などにより、腎臓の負担を軽くして、残っている腎機能をできるだけ長く保ち、腎不全への進行を防ぐことが目的です。

炭水化物・脂質を増やします

 単にたんぱく質の摂取を減らしただけでは、指示エネルギー量を満たすことができなくなります。そこで、たんぱく質を減らす分は、炭水化物や脂質の比率を増やして補います。
 たんぱく質は、血液や筋肉を作り出すなど、栄養素としての役割があります。一方、ヒトのからだはエネルギーの補給を最優先させますので、炭水化物や脂質によるエネルギーの補給が十分でないと、たんぱく質が本来の目的に使われずに、エネルギー源として利用されてしまいます。
 それを防ぐために、必要な炭水化物・脂質は十分に摂らなければいけません。炭水化物と脂質を増やすことで、たんぱく質は栄養素として効率的に活用され、腎臓に余計な負担をかけずにすむようになります。
 炭水化物を増やすことで血糖コントロールが乱れるようなら、薬物療法など他の方法でコントロールします。

塩分を制限し血圧をコントロールします

 腎症が起きるとからだに塩分が溜まりやすくなり、その結果、血圧が上昇します。高血圧は、腎症の進行を加速させる重大な原因のひとつです。このため、腎症の食事療法では、食塩の摂取も制限します。

カリウム摂取にも注意が必要です

 腎症が進行すると、カリウムが尿中へ排泄されにくく、血液内のカリウム濃度が高くなります。カリウムが多過ぎると、頻脈〈ひんみゃく〉や心不全が起きやすくなりますので、やはり摂り過ぎに注意します。

腎症の食事療法のポイント

 腎症のための食事療法を、できるだけ簡単に日常生活に取り入れられるよう、実際的な方法を解説したものに、「糖尿病性腎症の食品交換表」(編著者:社団法人日本糖尿病学会、発行所:株式会社文光堂)があります。これは、「糖尿病食事療法のための食品交換」と同じ方式で作られていますので、それまで食品交換表を使った食事療法に慣れ親しんできた人は、スムーズに腎症の食事療法に切り替えることができます。
 ここでは、「糖尿病性腎症の食品交換表(以下、腎症の交換)」を使った食事療法のポイントを紹介しましょう。

ステップ1 適切なエネルギー量とたんぱく質量を知る

 まず、あなたが1日に必要なエネルギー量を、医師に決めてもらいます(指示エネルギー量)。これは糖尿病の食事療法の最も基本的なことで、腎症の食事療法でも変わりません。指示エネルギー量は患者さんの体格や活動状況、腎症の進み具合などを総合的に判断し決められます。同じように、たんぱく質も「1日何グラム」と指示されます(指示たんぱく質量)。
 指示エネルギー量や指示たんぱく質量は、腎症の進行に合わせて、少しずつ変化します。

 糖尿病性腎症の病期別食事療法の目安
病 期病  状1日あたりの摂取量
総エネルギー
(kcal/kg/)
たんぱく質量
(g/kg/)
食 塩
(g/)
カリウム
(g/)
腎症前期 糖尿病の食事療法のエネルギー量過剰摂取をさける摂り過ぎに注意制限しない
早期腎症微量アルブミン尿検査が陽性。血圧が上がり始める25〜301.0〜1.2血圧が高い場合は制限制限しない
顕性腎症前期たんぱく尿検査が陽性。血圧が上昇25〜300.8〜1.07〜8制限しない
後期尿中のたんぱく質がさらに増える。高血圧、むくみが出始める30〜350.8〜1.07〜8軽度の制限
腎不全期たんぱく尿、高血圧、むくみや貧血などの尿毒症の症状。心不全の危険性も30〜350.6〜0.85〜71.5
透析療法期 透析に対応した食事療法
総エネルギーの単位は体重(実際の体重ではなく、標準体重)1kg あたりのキロカリー、たんぱく質の単位は標準体重1kg あたりのグラム数、食塩・カリウムの単位はグラム数。
上記のほか、むくみがある場合には、水分の摂取制限が加わります。
(「厚生省糖尿病調査研究報告書」から引用し、まとめなおしたもの)

ステップ2 単位の配分を知る

 次に、指示エネルギー量と指示たんぱく質量を守り、たんぱく質以外の栄養も過不足なく摂るために、表1〜表6の各表から何単位ずつ摂ればよいのかを把握します。腎症の交換は、たんぱく質の含有量によって、表1がA〜C、表3がA〜Dの区分に分けられています。たんぱく質量は、A→B→C→Dの順で、Dが一番多くなります。
たんぱく質量のA〜D区分

 1

表1
     
 1.9g以下 2.0〜3.9g 4.0g以上  
 
単位あたりのたんぱく質量は、表1のAは 1.9グラム以下、Bは 2.0〜3.9グラム、Cは 4.0グラム以上、表3のA は 5.9グラム以下、Bは 6.0〜11.9グラム、Cは 12.0〜16.9グラム、Dは 17.0グラム以上です。
 腎症の交換表には1・表3以外の食品にも、1単位あたりのたんぱく質量が記されていますので、参考にしましょう。
表3
      
 5.9g以下 6.0〜11.9g 12.0〜16.9g 17.0g以上  

 例えば1日1840キロカロリー(23単位)、たんぱく質40グラムの場合、
の左側のように配分します。23単位は、表1に12単位(A区分8単位、治療用特殊食品4単位)、表2に1単位、表3に2単位(A区分0.5単位、B区分1.5単位)、表4に0.7単位、表5に3単位、表6に1単位、調味料に0.8単位、エネルギー調整食品に2.5単位というように振り分けます(これ以降は、この単位配分を例に解説していきます)。
 1日の単位配分がわかったら、次はそれを朝食、昼食、夕食、および間食に分けます。表1は3食それぞれ4単位ずつに分け、そのうちいずれかに治療用特殊食品を利用します(の右側参照)。表3、表5、表6も3食なるべく均等に配分します。表2、表4、エネルギー調整食品は、3食または間食として配分します。それぞれの食事の単位数に、あまり差が生じないようにしましょう。調味料は、その日の献立にあわせて使い分けます。
 単位をどのように配分すればよいかは、一般には医師や栄養士が、それぞれの患者さんの食習慣などを参考に決めて、患者さんに指示します。

 食事指導票 1日23単位 1840kcal たんぱく質 40g の場合
1日に必要な単位配分各食事への単位配分
食品交換表の分類 指示単位
たんぱく質区分
朝食 昼食 夕食 間食
表1  12
A 8
4   4  
B  
 
C  
 
治療用特殊食品 4
  4  
表2   1 1
表3   2
A 0.5
0.5  
B 1.5
1.5  
C  
 
D  
 
表4   0.7 0.7
表5   3 3  
表6   1 1  
調味料   0.8 0.8  
エネルギー調整食品   2.5 2.5

ステップ3 食品交換のルール

 腎症の食品交換は、糖尿病の食事療法の交換ルールに、表1と表3のたんぱく質量区分の制限が加わりますが、同じ表、同じ区分の食品は自由に交換できます。
 例えば、表3のあじ開き干し1枚(40グラム)は、ローストビーフ(40グラム)と交換できます。同じ表3のB区分の1単位だからです。しかし、C区分のあじ中尾(食べる部分が60グラム。開き干しでないもの)とは、表や単位数が同じでも交換できません。
 区分を越えて交換しようとして、食品の重量を無理に調整すると、たとえたんぱく質量は調整できたとしても、エネルギー量(単位数)に過不足が生じてしまいます。区分を越えての交換は、栄養士に相談してからにしましょう。また、表3には食塩や動物性脂肪が多い食品もありますので、偏りをなくし、できるだけ多くの食品を選ぶことが大切です。
 

 

ステップ4 献立の工夫と注意点

低たんぱく食品の利用

 たんぱく制限をすると、通常の食品だけでは指示エネルギー量を満たすのが難しいことがあります。そんな患者さんのために、たんぱく質含量を減らしたり、たんぱく質がわずかしか含まれていない食品が開発されています。
 腎症の交換表では、これらの低たんぱく食品のうち、主食として使える食品を1の「治療用特殊食品」として、主食以外でエネルギー補給用に使う食品を「エネルギー調整食品」としてまとめています。
治療用特殊食品
 治療用特殊食品には、通常の食品と同じ重量(単位数)で、たんぱく質を半分以下に減らしたごはんやパン、めん、でんぷん製品、小麦粉などがあります。
 1日23単位、たんぱく質40グラムのケースでは、治療用特殊食品を1日4単位以上使用するのが望ましく、さらにそれより多く(8〜11単位)使用すれば、表1では通常の食パンやじゃがいもなどB区分の食品を使えるようになります。また、表3のC区分の食品を使用できたり、表3自体への配分を多くすることもできて、変化に富んだ料理を楽しめます。

エネルギー調整食品
 エネルギー調整食品には、ゼリー類や油が練り込まれた菓子、清涼飲料水、くだものの缶詰、ジャム、あめなどがあります。この例のケースでは、間食とあわせて2.5単位とります。
 治療用特殊食品やエネルギー調整食品は、医師や栄養士の指導を受けて、上手に食事療法に取り入れてください。
減塩のポイント
漬物は控え目に
汁ものの量は少なく
かけしょうゆより付けしょうゆ
(調味料は小皿にとって)
新鮮な材料を使う
香辛料を上手に使う
食酢や柑橘類などの酸味を利用する
油を使って料理する
(油の使用はエネルギー量確保にも役立つ)
加工食品を減らす
(加工食品は一般に塩分が多い)
焼き味、こげ味をつける
料理の全体ではなく、料理の表面に味をつける
うまみを利用する
できたてを食べる(料理は適温で)
献立にめりはりをつける
(食塩は一品に集中して使い、あとは無塩で)
煮汁にはとろ味をつけて、塩分の無駄をなくす
(汁の味を逃さないように)

食塩・カリウムの制限には

 腎症の交換表では、1単位中の食塩含量が記載されていて、食塩含量が多いものはその数値が赤字で示されています。また、500ミリグラム以上のカリウムが含まれている食品には「K」マークがついています。食塩・カリウム制限がある人は、これらの数値や記号に注意しましょう。カリウムは水に溶けるので、野菜を水にさらす、煮ものの煮汁を捨てるなどの工夫で、ある程度減らすことができます。

たんぱく質の“質”に注目

 牛肉・豚肉・鶏肉・マグロ(赤身)などの動物性たんぱく質は、腎臓内の血流を増やして腎臓に負担をかけます。そこで、大豆製品などの、腎臓に負担をかけることの少ない、植物性たんぱく質の比率を増やすことがすすめられます。また、たんぱく源が偏ると、必須アミノ酸(体内で合成できず、摂取したたんぱく質から得なければならない)が不足することもあるので、好き嫌いによる偏食をしがちな人は、栄養士と相談してください。

このほか、下の表のように、糖尿病の食事療法と異なる点がいくつかありますので、気をつけましょう。

 腎症の食事療法で注意すること
表1A〜C区分それぞれの中で交換する
表2カリウム制限がある場合、カリウムの多いくだものに注意
表3A〜D区分それぞれの中で交換する。D区分の食品はたんぱく質がかなり多いため、とくに要注意
表4牛乳はカルシウム補給に役立つが、たんぱく質が多いので1日 80mL(0.7単位)までに
表5表5の食品は少量で高いエネルギーを得られるので、総エネルギー確保のため1日3単位以上摂る。ドレッシング類はノンオイルタイプでないものを使ったほうが、効率よくエネルギーを確保できる
表6たんぱく質の多い野菜(腎症の交換表では青文字で記載されています)に注意。カリウム制限がある場合は、カリウムの多い食品にも注意。海藻の加工品などは、食塩含量の多いものもある
調味料食塩含量も確認しながら使用する
低たんぱくごはんについて

 低たんぱくの食事療法を効果的に進めるために、たんぱく質量を調整した製品が用いられています。とくに使用頻度の高いごはんについては、通常のごはんよりたんぱく質量が25分の1以下に調整されており、食べたい量に合わせて分割できる便利なツインパック(「生活日記ごはんツインパック1/25」販売者:(株)三和化学研究所)が販売されています。1日3食でたんぱく質は1g以下ですから、副食のたんぱく質に余裕ができて、献立の選択肢が広がります。医師、栄養士にご相談のうえ、ご利用ください。

ステップ5 献立を作ってみる

 それでは、いよいよ献立を立ててみましょう。腎症の食事では、たんぱく質を減らした分のエネルギーを油脂類、治療用特殊食品、エネルギー調整食品で補います。また、表1、表3の区分に気をつけて献立を作りましょう。
 まずは主食の種類や配分を考え、次に主菜、副菜、くだもの、汁ものの順に献立を考えます。エネルギー調整食品は 2.5単位使用しますが、昼食0.5単位、間食2単位と分けて使うと、摂取エネルギーのばらつきが少なくなります。治療用特殊食品は夕食に使用すると、おかずの材料の幅を増やせます。1日23単位でたんぱく質 40グラムの場合、このような献立例
ができあがります。

 1日23単位、たんぱく質 40g の献立表
 献立名食品名量 (g)表1表2表3表4表5表6調味料エネル
ギー調
整食品

ごはんごはん200 4.0       
なすのみそ炒め なす60 4.0    0.2  
ピーマン20        
生しいたけ10        
10     1.0   
みそ6       0.2 
さとう2       0.1 
みりん3       0.1 
浅漬きゅうり30      0.1  
しょうが1        
0.3         
焼のり焼のり1        
牛乳牛乳80    0.7    
フルーツりんご75  0.5      
小計単位6.94.00.5 0.71.00.30.4 

炒めビーフンビーフン65 3.3       
キャベツ30      0.2  
たけのこ10        
にんじん10        
ピーマン10        
えのきだけ15        
10     1.0   
中華スープの素1         
0.3         
コショー少々        
焼き魚シルバー60   1.0     
0.5         
パセリ2        
スープわかめ2         
にんじん10      0.1  
根深ねぎ20        
キャベツ30        
中華スープの素1         
0.3         
コショー少々        
かたくり粉2 0.1       
茶巾しぼりさつまいも35 0.6       
こなあめ8        0.4
さとう 2       0.1 
あんず缶10        0.1
小計単位6.94.0 1.0 1.00.30.10.5

コーヒーコーヒー浸出液140         
ビスケットエネルギー調整食品
(例:ニューマクトンビスキー)
30        2.0
小計単位2.0       2.0

ごはんごはん
(治療用特殊食品)
200 4.0       
炒り豆腐もめん豆腐50   0.5     
にんじん10      0.1  
生しいたけ5        
根深ねぎ10        
たけのこ10        
いんげん5        
5     0.5   
さとう2       0.1 
0.2         
しょうゆ5         
風味調味料少々        
きんぴらごぼうごぼう30      0.1  
にんじん10        
和牛肉(かた)15   0.5     
白ごま0.5        
5     0.5   
さとう4       0.2 
しょうゆ6         
だし汁10         
とうがらし         
おひたしこまつな50      0.2  
しょうゆ6         
洋がらし          
フルーツグレープフルーツ100  0.5      
小計単位7.24.00.51.0 1.00.40.3 
1日の合計単位23.012.01.02.00.73.01.00.82.5

 それでは、この献立を別のメニューに交換してみましょう。昼食を洋風に変えるにはどうすればよいでしょうか。和風メニューの構成はこのようになっています。
    (1) 炒めビーフン(油、野菜含む)4.5単位
    (2) 焼き魚
    (シルバー)1単位
    (3) スープ
    (かたくり粉、野菜含む)0.2単位
    (4) 茶巾しぼり
    (さつまいも、こなあめ、さとう、あんず含む)1.2単位
 このメニューは合計で 6.9単位。これを洋風メニューにしたい場合、たとえばこんなふうに変えられます。
    ・クロワッサン2個とジャム 4.5単位
    ・炒り卵 1.5単位
    (卵と油)
    ・野菜サラダのオーロラソースがけ 0.9単位(野菜とマヨネーズ、ケチャップ)
    ・紅茶(レモンティー)
昼食 洋風メニューに
    すると
……
 交換の内容を具体的にみてみましょう。
 表1は、(1) 炒めビーフンのビーフン 3.3単位と (4) 茶巾しぼりのさつまいも 0.6単位、(3) スープに使うかたくり粉 0.1単位(いずれもA区分)を→クロワッサン2個(80グラム、A区分4単位)に、
 表3は、(2) 焼き魚(シルバー)1単位(B区分)を→炒り卵(鶏卵1個 50グラム、B区分1単位)に、
 表5は、(1) 炒めビーフンの油1単位を→炒り卵の油(5グラム、0.5単位)と野菜サラダのオーロラソースのマヨネーズ(5グラム、0.5単位)に、
 表6は、(1) 炒めビーフンの野菜と (3) スープの野菜を→野菜サラダと炒り卵の付け合わせなどの生野菜計 100グラムに、
 調味料は、(4) 茶巾しぼりのさとう 0.1単位を→オーロラソースのケチャップ(6グラム、0.1単位)に、
 エネルギー調整食品は、(4) 茶巾しぼりのこなあめ 0.4単位とあんず缶詰 0.1単位を→クロワッサンにつけるジャム(15グラム、0.5単位)に。
 こうして洋風メニューにした場合も合計で 6.9単位。これで交換できました。
 このようにして、一度作った献立を、同じ表の仲間、同じ区分の食品と交換し、バラエティーに富んだ献立を自分で作っていくことができます。

わからないことは積極的に相談しましょう

 腎症の食事療法は、たんぱく質を減らし、その減らした量に相当するエネルギーを炭水化物や脂質に振り分けたり、病期によっては総エネルギー量を増やすこともあって、それまでの糖尿病の食事療法と内容が変わります。このため、糖尿病の食事療法をきっちり行っていた人ほど、新しい食事療法に慣れるまで戸惑う面が多いかもしれません。
 また、腎症の治療は、治癒をめざすというよりも、いかに進行を遅らせるかということが主目的ですので、食事療法を正しく進めても、腎機能をす検査値は、よくならないこともあります。
 しかし食事療法は、腎症の進行を遅らせる有効な手段のひとつです。わからないことや具体的な料理方法などは主治医や栄養士によく聞き、食事療法の意味を理解して、腎臓をいたわる食生活をがんばって続けていきましょう。
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