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「健康的な食事」で脳卒中などのリスクが低下 長生きの秘訣が判明
 健康的な食事を続けていると、死亡リスクを約20%、脳卒中などの循環器疾患の発症リスクを約30%、それぞれ低下できることが、約8万5,000人を15年間追跡して調査した「JPHC研究」で明らかになった。
日本人の男女約8万人を追跡して調査
 「JPHC研究」は日本人を対象に、さまざまな生活習慣と、がん・2型糖尿病・脳卒中・心筋梗塞などとの関係を明らかにする目的で実施されている多目的コホート研究。

 国立がん研究センターの予防研究グループなどは、食事パターンと死亡リスクとの関連を調査。健康的な食事を続けていると、死亡リスクを約20%、脳卒中などの循環器疾患の発症リスクを約30%、それぞれ低下することが明らかになった。

 今回の研究では、岩手、秋田、長野、沖縄、茨城、新潟、高知、長崎、大阪に在住している40〜69歳の男女約8万人を約15年間、追跡して調査した。

「健康型」「欧米型」「伝統型」の食事パターンに分類
 研究開始から5年後に行った食事調査票の結果から、134項目の食品・飲料の摂取量により、
野菜や果物、いも類、大豆製品、きのこ類、海そう類、脂の多い魚、緑茶などが多い―「健康型」、
肉類・加工肉、パン、果物ジュース、コーヒー、ソフトドリンク、マヨネーズ、乳製品などが多い―「欧米型」、
ご飯、みそ汁、漬け物、魚介類、果物が多い―「伝統型」、
の3つの食事パターンに分類した。

 5年後調査時の3つの食事パターンについて、各対象者におけるパターンのスコアにより4つのグループに分類し、その後約14.8年の追跡期間中に発生した全死亡、がん死亡、循環器疾患死亡、心疾患死亡、脳血管疾患死亡との関連を調査した。
「健康型食事パターン」がもっとも死亡リスクが低い
 その結果、「健康型食事パターン」は、全死亡および循環器疾患死亡のリスクが低下するという結果が得られた。

 健康型食事パターンのスコアが高い群では低い群に比べ、全死亡のリスクは約2割、循環器疾患死亡のリスクは約3割低下していた。

 理由として、この食事パターンでは、多価不飽和脂肪酸やマグネシウムやカリウムなどのミネラルの摂取が多いことが考えられるという。

 これらの栄養素は、循環器疾患のリスク低下に関連することが報告されており、食事パターンとして総合的にみることで、これらの栄養素の相乗効果も期待できる。
欧米型の食事でも死亡リスクが下がる傾向
 さらに、「欧米型食事パターン」において、そのスコアが高いほど全死亡、がん死亡、循環器疾患死亡のリスクが低下する傾向がみられた。

 肉類・加工肉は、全死亡のリスク上昇との関連が報告されているが、日本人は欧米人に比べ肉類の摂取量が少ないことや、欧米型食事パターンに関連した他の食品(コーヒーや牛乳・乳製品など)の好ましい効果が影響しているという。

 また、この食事パターンのスコアが高い群では、塩分摂取が少なく、これも循環器疾患死亡のリスクが低下した理由のひとつだ。

 欧米型食事パターンは、がん死亡のリスク低下とも関連していたが、がんの部位によって関連する栄養・食事因子が異なるため、さらなる研究が必要、と研究グループは述べている。
 なお、伝統型食事パターンと死亡リスクとの関連はみられなかった。研究成果は「PLoS One」オンライン版に発表された。

多目的コホート研究「JPHC Study」(国立がん研究センター がん予防・検診研究センター 予防研究グループ)
Dietary patterns and all-cause, cancer, and cardiovascular disease mortality in Japanese men and women: The Japan public health center-based prospective study(PLOS ONE 2017年4月26日)
2017年06月更新
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